オナ禁で本当にモテるのか?
一回目のデートに敗北したオナ禁戦士。
「私の恋は終わりではない。始まりなのだ。」と叫び、Facebookの出会い系を始める。
そこで、二回目のデートの権利を得ることになる。
オナ禁8ヶ月目くらいの出来事。
彼女は二個上の女性で、プロフィール写真はお嬢様系の容姿だった。
アパレル関係の仕事をしているらしく、服装もお洒落だった。
僕の最寄駅で働いているらしく、話が盛り上がり、会うことになった。
顔も名前もよくわからない人に会うのは少し怖かった。
駅で待ち合わせということになり、30分前について待機していた。
待っている時は、心臓がバクバクしていて、手汗がびっしょりだった。
待ち合わせ、10分前くらいきょろきょろしている女の人がぼくの前に現れた。
この人かな?と思い、こんにちは!と声をかけたら、なんか嫌そうな顔をして行ってしまった。どうやら、違ったらしい。
人生初めてのナンパをして浮かれていたぼくに、今度は違う女性が声をかけてきた。
こんにちは!オナ禁戦士さんですか?
ぼくは瞬時に。
写真と違うやん。と心の中で叫んだ。
テンションが少し下がったのでビールを投入しようと居酒屋に行くことにした。
良い機会だと思い、地元では有名なぼったくり店に行ってみることにした。
とりあえず、ビールを飲みながらお互いの話をした。結構酔っ払ったので、盛り上がったような気がする。
2時間くらいいて4万くらい支払った気がする。あ、ちなみに4万全部払ってくれました。
駅までの帰り道、良い雰囲気になったので、オナ禁戦士のぼくは、
「駅まで手つなごうぜ!」
と覚えたばかりの必殺技を披露した。
彼女も酔っ払っていたのか、なんと手をつないでくれた。
人生で初めて女の人と手をつないで歩いた!
初めて握る手は、温かくて柔らかくてハッピーだった。酔っ払っていたせいか、初めての体験で舞い上がっているせいか、彼女がだんだんと可愛く見えてきた。
そして、幸せな時間を満喫しながら駅でお別れした。
オナ禁を初めてからというもののぼくの人生が動き出した気がする。
きもい白いうざいと言われた日々、引きこもって自分の殻に閉じこもっていた日々。
そんな昨日にお別れを告げ、素晴らしい明日がやってくる。
スピードは速くないけど、ゆっくりとじっくりと前に進み始めた。
オナ禁を始めて本当に良かったと今では思っている。
ちなみに、彼女とお別れしたあと二度と連絡が来ることはなかった。